史上最年少でデビュー以来、破竹の勢いで勝ち続けていた藤井聡太四段。本日ついに29連勝を達成し、連勝記録を30年ぶりに更新しました。
29連勝を達成した一日
竜王戦決勝トーナメント1回戦。対戦相手は増田康宏四段。
増田四段は対局前に「将棋界がぬるいところと思われるのが悔しい」と闘志を剥き出しにして対局に臨みました。
気になる昼食は?
昼食の注文も注目の対象。藤井四段から過去に3度注文があったみろく庵に今回も注文が入りました。藤井四段が頼んだのは、豚キムチうどん (950円)でした。スタミナたっぷりな料理で長期戦を見越していたのでしょうか。
対する増田四段はミニカツ丼定食(1000円)でした。
11時間以上の熱戦に決着
途中で藤井四段のひふみんアイが飛び出す熱戦になりました。ちなみにひふみんアイとは加藤一二三九段が使っていたワザで、相手側に周り盤面を反対から見つめることで、相手の気持ちになり局面を分析し、活路を見出すというファンタスティックな技術です。
91手で藤井四段の勝利。歴代単独一位になりました。藤井四段いわく「途中苦しくなったが、最後はなんとかくらいついた」
劣勢になっても覆る地力が藤井四段の連勝記録の要因だと思います。
勝利後インタビュー
29連勝を達成しての感想は?
想像できなかった。喜びと驚きの気持ち。
記録がかかった対局。どんな気持ちで迎えた?
連勝記録は意識しないで気を引き締めていきました。
28連勝(歴代タイ)と29連勝(単独)の違いはある?
単独一位は違った思いがある。
嬉しい気持ちを誰に伝えたい?
家族と師匠には連絡したいと思います。
棋士界のコメント
号外も配られ、世間にも祝福の声があふれています。
加藤一二三九段のコメント
対局中「70%勝つ」という微妙な予想w
初戦で私に勝ったことで自身がついた。
(ひふみんアイを使った藤井四段に対して)嬉しい!
羽生三冠のコメント
歴史的な快挙。これから徐々に重みをもってくる記録だと思う。将棋界の新しい時代の到来。檜舞台で顔を合わせることを楽しみにしています。
28連勝記録を持っていた神谷棋士のコメント
対局前「抜かれるのは悔しいという気持ちもある。ま、いっかという気持ちもある」
対局後「少々寂しい。でも凡人がほとんど運だけで作った記録を天才が塗り替えたことは良いこと。これからどんな歴史を作ってくれるかが楽しみ。」
藤井四段の母のコメント
ほんとに素晴らしい。一局一局を大切にして、「強くなる」という気持ちを大切に頑張っていって欲しい。
中学生竜王の誕生の可能性も
竜王戦はトーナメント勝ち抜き形式なので、このままの勢いで勝ち続ければ中学生でタイトル獲得という恐るべき記録を打ち立てる可能性もあります。
しかも優勝賞金は4,320万円!中学生にして、あっとゆうまに大金持ちですね。挑戦者になれたら、負けてしまったとしても1,620万円の賞金がもらえます。挑戦者になる事自体、ものすごく大変なことなのである程度は賞金は出るとは思っていましたが、ここまでとは!
ただここからの道のりはさらに険しいものになります。勝ち上がるごとに高段者・タイトルホルダーが待ち構えています。まさに漫画の展開ですね。
勝ち上がっていくと対戦順は以下の棋士と対局になります。
- 佐々木勇気五段
- 阿久津主税八段
- 久保利明王将
- 松尾歩八段
- 別ブロックの勝者
- 渡辺明竜王
うーん、強者揃いですね。藤井四段がどこまで勝ち抜けるか、今から楽しみです。
竜王戦の主催は読売新聞で、賞金額は将棋界のタイトルの中で最高額を誇ります。棋士にとってもモチベーションの上がるタイトルで、一局に掛ける気持ちが違うようです。やはりお金はわかりやすいご褒美です。
まとめ
漫画の主人公のような活躍の藤井四段。もはや負ける姿が想像できません。
今年が終わるころには藤井竜王なんて呼んでるかもしれませんね。今後の将棋界が楽しみです。